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保護期間の延長問題を考えるフォーラムのシンポジウムに第2部からではあるけど参加してきた。行く途中で何か体調を崩したみたいで今も寝込んでいるのだけど…会場で鼻ずるずるしてたのはワタクシですゴメンナサイ。
で実のところ今回の第2部の内容はthinkCのサイトで事前に置いてあったレポートに沿っているので、以下にショートバージョンだけ書いておこうと思う。第3部は真面目に体調が悪くなってフリートークはまとめられなかった…
最初は朝日be編集部の丹治氏の話。
- 保護期間延長が出版にもたらす影響
- 死後も書籍発行された「著者」は全体の 50% / 「書籍」は 23%
- さらにその上位1%の「著者」が総「書籍」点数の50%を寡占
- だから、保護期間延長で生じるメリットは、寡占している人間だけのもの
- PD化によるメリット
- 出版社にとっては10%程度の印税分のみが軽減。残りのコストは変わらない。
- インターネット時代には、これがほぼゼロになる
三菱UFJリサーチ太下氏の話。
- 世界で最大の市場(?)をもつであろうシャーロック・ホームズのパロディがどう広がったか(作品の終了、エラリークイーンによるパロディ、メイヤーによるパロディの商業化など)
- 3つの仮説
- 優れた再創造がプラスの経済効果をもたらす
- 相続にともなう著作権の複雑化が再創造を妨げる
- 優れたパロディほど権利者が邪魔をする「ウラノスの災い」(ドラえもんの最終回、のまネコ1、ゴドーを待ちながら))
東京大学大学院情報学環の酒井氏の話。
- EU(当時EC)で70年の保護期間延長に到った理由に関する研究成果の発表
- EU域内の単一市場形成が最大の課題で、最大レベルの保護=70年に合わせるという作業がなされたのは、その実現の手段にすぎなかった。だからEUに合わせろという議論には理由がない。
- EU指令には多くの問題点がある
- 20年の延長をわずか2年で議論
- ヒアリング、パブリックコメントの回数が少ない
- 延長の本質的な議論がなされていない
- 最適保護期間への言及がほぼ無い
情報セキュリティ大学院大学の林氏の話。
- 無方式主義の問題点 → dマークの話(ほぼ同時期にCCが登場)
- 登録データベースと許諾データベースは別物である。許諾データベースを登録データベースで共用できる。ただし許諾業務はアンバンドルする必要がある
- ベルヌ条約に変わる東京条約を創設してはどうか
全般的に言えるのは、安念教授の率直すぎるコメントが会場を沸かせていたということだろうか。保護期間延長は寡占という経済法上の無価値2をもたらすものであると同時に、経済学上もマイナスであるということが証明されたようだ。
追記: ユカタンの記事が出ている。でも「私物化」は「独占」とは意味が違うと思うなあ…細かいとこだけど。