コンテンツへスキップ
ものがたり
戻る

アナロジー・解

この前のクイズはハノイの塔です。なんか早々に看破されていたみたいだけど。例のthe stuff of thoughtsの続く一節より

これは「ハノイの塔」の同形体の問題であり、同じステップに還元することができる(主人が左の棒、年配者が真ん中、若者が右の棒と考え、三つの作業は三つの円盤で、一番下が詩の吟唱と考えればいい)。ところが実際には、こちらの問題のほうがハノイの塔よりはるかにむずかしく感じられる。人は頭の中でX線さながらに抽象概念の骨組みを見抜くのではないかという期待とは裏腹に、人びとはたとえ同形体の問題でも難度に大きな差があると感じ、手取り足取り教えない限り、一つの問題の解決法を容易に別の問題に応用することはできない。

コマネチ大学なんかを見ていると、出題された設問を学者が数学の問題に還元している場面がよく出てくるけど、あれは全く簡単ではないということだな。

ちなみにPinkerの議論は、メタファーはアナロジー(類推)であるときに限って思考を補助するのではないか、みたいな話で、このクイズとは直接は関係しないのだけど、アナロジーは個人の経験に依存して作られることが多いというので、(上記の通り)作るより類推する方が難しいことも併せれば、仮想世界での儀式がハノイの塔に結びつかないのはまあごく自然なことだと言えそうだ。


コメント

q — 09/17/2009 20:14:28

翻訳の問題ですが、「主人が格の低い方から順に三つの作業を行う。」と「ある作業を終えた後にそれより格の高い作業を行うことはできない。」が明らかに矛盾しているので、解なしだと思います。

atsushieno — 09/18/2009 03:46:57

ええと、この場合「順に」は「三つの」にかかっていて、「行う」にはかかっていないと解釈すると、矛盾は生じないのです。従って、少なくとも「明らかに矛盾」とは言えないとは思います。(「順に」が紛らわしくて問題があるというのは私も思いますけどね。)

yaneurao — 09/18/2009 17:30:18

主人と年配者と若者

それぞれが一人なのかどうかがわからないです。少なくとも「年配者」と「若者」は複数いるようにも読めます。この部分、問題の書き方が悪いような気がします。

儀式の最後には三つの作業をすべて若者が行わなければならない

若者が3つの作業を1回以上ずつやればいいようにも読めます。すなわち、若者が作業を引き受ける→これを誰かに引き継ぐ、を繰り返して、結果的に若者が3種類の作業を行なった時点で終了というようにも読めます。これだとハノイと同形体ではないです。

とても面白い問題なのに、これは、訳文が相当ひどいと思います。この問題、説明用に図があればわかりやすいのかも知れませんね。ハノイの塔の図が(笑)

atsushieno — 09/18/2009 18:14:02

あ、それはありそうですね。原文を見ているわけではないのですが、“a young man” って書いてあれば、“a”が分かるように訳さないといけないんですよね。
まあ、原文がそもそもミスリーディングに書かれている可能性は、けっこうあるのではないかと思います。でも図面をつけるわけにはいかないだろうなあ…w


この記事を共有:

前の記事
SilverlightのWCFは失敗作だ (または SL/WCFをいじる休息なき戦い)
次の記事
MonoTouch 1.0