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ものがたり
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2006-12-17

今のところWinny事件 判決 でぐぐって最初に出てくるのはこのページなのだが

http://alicia.zive.net/weblog/t-ohya/archives/000373.html

挙証責任という言葉を全く理解できていないという点(というかオープンソースでなければならないかのようなナンセンスな見解である点)はおいといて。

せっかく「事実認定が重要だから判決を詳細に見ないと分からない」とまともな分析をしているのに、後半は現実を無視した主張になっていて遺憾である。47氏が2chでソフトウェアのリリース告知をしているところ、2chで実名を晒せと言うのは非現実的であろう。(この点について何か言いたいことがあるとしても、47氏が2chを選んだことについて、少なくとも今回の判決ではその事実を以て違法性アリとしているわけではない1ということは押さえておく必要がある。)

それに、おそらくおもちゃ以上のソフトウェアを開発したことが無い人に理解しろというのは難しいのだろうけど、「技術革新が阻害される」という本当の意味を理解できていないように思う。ソフトウェアの開発を継続的に行うというのは、ソフトウェアの開発にとっては当たり前のことで、事後に法益侵害のために使用されうるという違法性の意識の可能性のみをもってして「開発を継続したら故意あり」というのでは、ソフトウェアの開発を以て犯罪としているのと、実質的に何ら違いが無いのである。

追記: 違法性の意識の可能性「のみ」と書いたら誤解を招くので、少し補足しておこうと思う。

判決自体はWinnyが全国で特に広く使用されている事実を、開発者に対する責任を認定する根拠として挙げている(と思われる)。ここで言う責任とは、刑法学上の有責性(S)のことではなく、むしろ客観的構成要件(TB)の一部…何だろう、やはり相当因果関係の判断の一要素として位置づけることになるのだろうか?…である。

おそらく京都地裁は、これを理由に、Winny以外のソフトウェア開発者にすべからく責任を認める判決では無い、と言いたいのであろう。ただ、この判断要素は刑事法上の有罪・無罪を区別するには、あまりにもあいまいに過ぎるし、根拠に乏しく、さらに妥当性にも欠ける(↓白田氏の文章も参照)。過失論における不安感説レベルの発想だと思う。

つまり何が言いたいかというと、この基準は重要な意味(期待可能性の形成とでも言えばいいのだろうか)で機能していないのである。

追記ここまで。

こういう発言の背景には、未知の特許に抵触していたとしても先使用権が認められるから脅威にはならない、というのと同様の発想があるのだろうと僕は思う。派生物の作成は先使用権の対象外なのだから、ちょっとした機能追加でも行えば、それはもはや先使用ではないということになろう(少なくとも追加部分にかかる著作権を主張すれば、派生物ではないという主張と矛盾する)。

とはいえ、↑と同様の発想が京都地裁にもあったのだろう、と僕は推測する。

全然関係ないのだけど、罰金刑に止まった理由には、違法性の意識の錯誤もあるのではないかと思う。これで犯罪とされるなら法律の解釈がおかしい、という作文?は証拠として採用されたということでもあるし。

駄レスの山から玉石をひとつ

mixiページだけどむしろ外でネタになっているようで。
http://mixi.jp/view_bbs.pl?page=15&comm_id=328&id=13251506

パクリ作品に著作権マークを付けることが問題だというのがkusakabe氏の主張であって、著作権表示というのは対世的な効果をもつ虚偽表示なのだから、原作者とパクリ作者で解決すれば著作権表示を付けても問題ないというのはおかしい、とするその立場は正当なものだ。

反論するなら「これはパクリではなくパロディである。だから著作権法上許容される表現なので権利侵害作品ではない。したがって著作権表示を付けても虚偽表示とはならない」という論理くらいしか無いだろう(そうしたら、それがパクリではなくパロディであるという理由の説明を要求されるだろう)。また、パロディでも原作品の氏名表示権を侵害してはいいことにはならない。

そんなに楽しいのかと思って全部読んじまった。

あ、で、忘れていたが唯一生産的な発見が↓
http://tenchu.jp/mp3/mixi_tenchu.mp3

Winny事件判決の問題点 開発者が負う「責任」とは

http://www.itmedia.co.jp/news/articles/0612/17/news002.html

白田秀彰氏が今回の件に関する法律的な問題をかなり理解しやすいかたちでまとめたコラム。法律上の議論をする前提となる知識がほしい人におすすめ。

さすがに客観的帰属論とか中立的行為とかその辺までは書けるわけないので、そこまで知りたい人は起訴当時の小倉弁護士あたりのエントリから辿って読むと良いと思う。

名誉回復といえば、あとは京都府警がAntinny作者を逮捕できれば、彼らの面目も多少は保たれようというもの。がんばっていただきたい。作者の真実が引きずり出される日はきっと来ると信じておりますよ。こっちは電子計算機損壊等業務妨害罪の正犯だし、ウィルスの振る舞いの悪質性といい、その被害の深刻さといい、罰金150万円ではとても足りないでしょうな。

IdentitySelector firefox extension

http://www.codeplex.com/IdentitySelector

ぉぉ、すげーのが出来た?と思って試してみたが、単にinfocardを呼び出しているだけだった。てことは、ただSystem.IdentityModel.Selectors.CardSpaceSelector.GetToken()を呼び出して結果をXML文字列でXPCOMとやり取りしているだけだろう。もちろんIE7とやっていることは同レベルなので、extensionとしてはこれで十分だ。

とりあえず、Firefoxでも使えるようになったという点で有意義だと思う。LinuxやMacでも動くようになるかどうかは、まあ、僕次第ってことで。

チャレンジャー

http://www.narinari.com/Nd/2006106608.html?xml
うはh これやるならマッコウクジラを出さないとねえ。

日本でやったら多分2年以上の有期懲役になるのでお勧めしない。

Footnotes

  1. と思う。それこそ判決を詳細に読む必要がある。


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